また明日
「またね。」
そう言って去って行く彼を彼女は引き止めた。
彼の服を握り締めて小さくつぶやく。
「次は、いつ会えますか…?」
驚いていた彼の顔が優しい微笑みへと変わって、
彼女の髪を愛おしむように撫でた。
「じゃぁ、“また明日”。」
少しでもいい。 一瞬でもいい。
また明日も会いたい。
2006*1110