淡い淡いこの想いは、二度とよみがえらなくていいんだ。






初恋






心に芽吹いた不思議な気持ちに気づかないふりをした。
その気持ちがなにかを知らないふりをした。
確かに息づいたこの気持ちに蓋をした。


でも、嘘じゃなかった。




「南野くん、バイバイ!」
「…バイバイ。」




君の気持ちは知ってたよ。
でも、知らないふりをした。
気づいていないふりをした。




守れる自信なんてないんだ。
危険な目に遭う君の姿を見たくないんだ。




だから、永遠に“バイバイ”。




君が何度俺を想っても。
俺が何度君を想っても。


俺は必ずその想いを消すんだ。




「やっぱり、気づいてなかったね。」




君は、忘れていいから。








淡い淡いこの想いは、二度とよみがえりはしないんだ。




















2006/11/05 拍手掲載
2007/03/10 再掲