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「わぁ、綺麗…」
「喜んでいただけました?」
「はい! ありがとうございます!」


彼女にあげたのは、パールのネックレス。
淡く輝くイメージが、彼女に合うと思ったから。






White-Day







バレンタインの日以来、なんだか彼女を気にしてしまって。
しかし、当の彼女はそんなそぶりは全く見せず、いつも通り。

やっぱり、“本命”の意味は理解していなかったのだろうか。



「桑原くんの勉強の方はどう?進級できそうですか?」
「はい。なんとか大丈夫だって言ってました。蔵馬さんの家庭教師のおかげですね」
「それはよかった」
「最近はあまり一緒に勉強してませんよね?和真さんちにも来てませんし…」
「あぁ、俺にはもう勉強は必要ないですし、桑原くんもしばらくは自力で大丈夫だって
 言ってますしね。それに、学校の友達の家庭教師もやってますから」
「大変なんですね…」
「いえいえ。就職する俺より、大学に進学するクラスメートの方が、よっぽど大変ですよ」
「そうなんですか」
「俺は彼らの手助けに少しでもなれればと思ってね」
「…じゃぁ、しばらくは会えないんですね」
「え?」
「え、あ、なんでもないです…!」



そう言って慌てて紅茶を飲む姿が妙に可愛くみえて。



「別にあなたと俺が会うのは、桑原くんの家庭教師のときだけじゃなくてもいいんですよ?」
「え…」
「俺結構暇なんで、お茶の相手にでもなってくれると助かるんですが」
「いいんですか?わたしで…」
「もちろんですよ」


そんな笑顔で笑われては、こちらまでうれしくなってしまう。




まだ俺にとって、彼女が“本命”だとは言い切れないけれど、

これからもっと彼女のことを知っていけたらと思う。




「あ、そうだ。今度、どこか遊びに行きません?」







彼女の存在はすでに、俺の中で大きなものとなっているから。










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即席ホワイトデー小説(ぇ)
学校の帰りの電車の中で、携帯使って書きました(笑)
中身の薄いもので申し訳ないです。
読んでいただいてわかるとおり、「Valentine-Day」とつながってます。
2006*0314